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森田療法の基本的な考え方と介入方法
日本女子大学社会福祉学科・森田療法研究所 北西憲二
Ⅰ.森田療法の定義―森田療法とはどのような精神療法なのか
森田療法をクライエントの認識を変えることにより、好ましい変化を引き起こす精神療法であると定義する。
1.人間理解の基本的観点
1) すべての精神病理的問題は関係のなかから生じてくる。
森田療法ではすべての精神病理的問題が感情反応、認知、行動、注意の関係の連鎖から生じてくると理解する。そして精神病理的問題を様々なレベルの悪循環過程から理解し、その治療的介入を考える。森田療法家の仕事とは、この悪循環過程の抽出とその打破である。
2) 人間の存在を恐怖と欲望から理解する。
森田療法は欲望と恐怖の関係から人間の存在と精神病理的問題を考える精神療法でもある。森田は最晩年に二つの人生の事実、「死は恐れざるを得ない」、「欲望はあきらめることができない」を知ることの重要性を指摘した。
3) 人間理解の基礎に自然論をおく。
森田療法では不快な身体反応や感情反応、つまり恐怖、不安、抑うつなどの反応は、自然なものでそれ自体精神病理的ではないと考える。そのような自然な反応に対する認知、行動、注意のあり方が問題で、それらが悪循環を形成したときに精神病理的問題が出現すると考える。このような人間理解を基に精神病理仮説と治療論、そして治療目標が作られている。
2.介入方法
1)不安、恐怖を悪循環過程に読み替える。
2)その打破の方法を提案する。
3)行動療法的介入
恐怖突入とそこでの経験を通した神経症的認知の修正を図る。
4) 認知療法的介入
治療者は心身の反応に対する神経症的認知の修正(ヒポコンドリー性解釈と思想の矛盾の修正)を面接、日記、行動的体験を通して行う。
5) 恐怖を欲望から読み替える
自己の不安、恐怖、思想の矛盾(症状の除去)を欲望から読み替える。
6)自然論を基盤においた人間学的理解とそれに基づく介入
不自然な生き方の自覚とその修正を目指す。
施翻译如下
森田疗法的基本观点和介入方法
日本女子大学社会福祉学科・森田療法研究所 北西憲二
一、森田疗法的定义――什么是森田疗法
森田疗法是通过改变患者的认识,使其发挥性格特长,积极行动的一种精神疗法。
1对人性理解的基本观点
1) 一切精神病理问题都是在各种复杂关系中形成
森田疗法理论认为,一切精神病理问题都是在情感反应、认知、行动、注意的连锁关系中形成的。精神病理问题可以理解为各种程度的恶性循环。森田疗法的任务也就是打破和退出这种恶性循环。
2) 人类的生存可以从恐怖和欲望来理解
森田疗法也是从恐怖和欲望的关系来理解人类的生存和精神病理问题的一种疗法。
森田晚年特别强调了人生的两大事实:[死是不可能不害怕的]、[欲望是不可能放弃的]
3)对人类的理解以自然为基础
森田疗法理论认为,不愉快的身体和情感反应,如恐怖、焦虑、抑郁等反应本身都不是病理性的,是自然的反应。对这些反应的认知、行动、注意的方法存在着问题,由此形成恶性循环时,便成为病理问题。在此基础上提出假设,治疗理论,制定治疗目标。
2.介入方法
1)理解焦虑恐怖恶性循环的形成
2)提出打破恶性循环的方法
3)行动疗法的介入
通过恐怖突入,行动中的体验来修正对神经症的认知
①认知疗法的介入 通过面接,日记,行动作业让病人理解疑病性素质和思想矛盾,达到神经症的认知修正
②从欲望的角度来理解恐怖 从欲望的角度来理解自己的焦虑恐怖和和思想矛盾(想消除症状的强烈愿望)
③在自然论的基础上理解人类行为 对自己不自然的生活方式的觉察和修正
如有不妥,敬请批评指正 |
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